接客における観察力について知りたい方へ。
接客業で、「観察する力は大事だ」ということを聞いたことがあるけど、ちゃんとわかっていない。
あと、観察力を鍛える方法とかあれば、ついでに知りたい。
と考えていませんか?
本記事では、下記の内容を解説します。
- 接客は、お客様への『観察力』で決まる
- 観察力の鍛え方【今日からできる】
この記事を書いている私は、接客業歴が約10年です。
また、従業員が2,000人ほどの大手小売店で、個人売りは常にトップクラスでした。
その経験とノウハウをもとに解説するので、信頼性の担保につながると思います。
接客は、お客様への『観察力』で決まる
接客は観察から始まる
接客は、お客様に話かけてから始まるのではなく、お客様が来店した時に『観察』することから、接客が始まります。
というのも、接客をスムーズに成功させるには、お客様のことを知る必要があるので、情報収集が欠かせないからです。
来店してから、お客様をよく観察し情報を集めることができれば、そのお客様に合わせた接客ができ、スムーズな接客ができるでしょう。
✔︎ 入店直後の観察の3つ例
→ 来店は初めて、もしくは回数が少ない。
→ 買いたいものが明確。購買につながる可能性が高い。
→ 来店は初めて。興味本位で見にきた。購買の可能性は低い
上記の例は、ほんの一部ですが、来店時すぐでものちのちの接客につながる、貴重な情報がたくさんありますね。
例②のように購買意欲が強いお客様であることがわかれば、しっかり接客することで、売り上げに直接結びつきやすいです。
一方、例①のように来店回数が少なく、はっきりと購買意欲がない場合は、今日売り上げに結びつかなくても、しっかり接客してタネをまいておくことも大事ですね。
店内にいる全てのお客様を観察する
接客待機をしている時は、店内にいる全てのお客様を観察しましょう。
なぜなら、接客で売上を上げるためには、購買意欲の高いお客様を選択する必要があるからです。
店内にいるお客様を全て観察しながら、購買意欲の高そうなお客様を優先に接客に入るといいかと、契約に結びつきやすいですね。
『お客様を選択する』というと、言い方が悪く聞こえるかもしれませんが、購買意欲の高いお客様ほど接客を求めていることが多いです。
適切なアドバイスや背中を一押ししてあげることは、お客様にとってもいいことなので、『お客様を選択』することは決して悪いことではないかと。
✔︎ 接客は時間との勝負
というのも、1日の営業時間中に、接客できる人数は限られるからです。
例えば、購買意欲の低いお客様に接客についたとしましょう。
購買意欲が低い分、契約までに時間がかかったり、時間をかけても契約につながらないこともありますね。
時間をかけて接客している間に、他の購買意欲が高いお客様についていれば、売り上げをあげることができるかと。
つまり、お客様を観察して、購買意欲の高いお客様を選択できないと、ただ時間だけが過ぎ結局、売上が上がらないことがあるので、注意しましょう。
観察するポイント
お客様の観察するポイントを具体的にまとめます。
ポイントを抑えることで、契約につながりやすいお客様を選択することができるので、売り上げも上がるので、しっかり押さえていきましょう。
観察するポイントの概要は、以下のとおり。
- 歩くスピード
- 歩くスピードの変化
- 服装、持ち物
- 年齢、性別
- 何度目の来店か
- 1組のお客様のなかで誰が権限を持っているか
- 顔の表情
- 触れた商品
順番に見ていきましょう。
歩くスピード
歩くスピードが速いと、購買意欲が高い傾向がある。
その理由は、時間がない中わざわざ来店してくれているから。
もしくは、買いたい商品が明確で、まっしぐらに向かっているからです。
歩くスピードの変化
歩くスピードがゆっくりから速くなると、ある商品に興味があることがわかる。
その理由は、興味がある商品を見つけた瞬間に、無意識に反応してしまうからです。
お客様がどのような商品に興味があるのか、好みの傾向が見えてきます。
服装、持ち物
お客様の服装や持ち物を観察する。
なぜなら、服や持ち物からお客様の好みを予測できるからです。
どのようなデザインなのか?色合いは?きれいめな格好なのか?ラフな感じなのか?などなど。
見た目から、お客様の好みから性格まで予測でき、接客時にそのお客様に合わせた接客ができるかと。
年齢、性別
年齢や性別の違いで、接客方法を変える。
というのも、年齢の差が離れていたり、性別が異なると、自分の感覚とは大きく異なることがあるからです。
例えば、20代男性の販売員が60代女性のお客様に接客する時、普段よりも丁寧な言葉使いを使ったり、しぐさや話すスピードを少しゆっくりにしたりなど、お客様に合わせるのがいいかと。
いつもの普段の感覚で、話したりしないよう気を付けましょう。
✔︎ 補足:年齢の差を利用する
20代の販売員、60代のお客様の場合、お客様の第一印象として、若い販売員がついて不安を感じる方もいますね。
そこで、しっかりとした商品の説明や言葉遣い、態度を見せることができれば、「若いのにしっかりしている」とった良い印象を与えられます。
良いギャップを作ることができれば、一気にお客様の心をつかむこともできます。
何度目の来店か
複数回目に来店したお客様は、購入意欲が高いです。
取り扱う商品にもよりますが、1回目の来店時よりも2回、3回目の来店の方が、比較検討を終えて、購入するケースが多いからです。
なので、お客様を観察して、できる限り顔を覚えることが大事ですね。
さらに、お客様の顔と合わせて、どの商品を見ていたかも覚えられると最高です。こと商品が一致していれば、接客もスムーズになり契約につながりやすいでしょう。
1組のお客様のなかで誰が権限を持っているか
家族などの複数人のお客様で買い物しにきている場合は、その中で誰が決定権を持っているか見極めることが大事です。
というのも、権限を持っている人を中心に接客することで、スムーズに接客を進めることができるようになるからです。
例えば、権限のない人の意見をよく聞いて、接客していても、権限のある人が否定すれば、振り出しに戻りますね・・・。
顔の表情
お客様の顔の表情を観察しましょう。
というのも、気持ちの面は購買意欲に影響するからです。
機嫌がいいのか?悪いのか?など。万が一悪くても、接客内容によっては、気持ちを盛り上げることができますね。
触れた商品
お客様がどの商品に触れたのか?また、同じ商品に何回触れたのか?観察しておきましょう。
その理由は、興味のある商品ほど、手にとったり、試してみるからです。
何度も同じ商品に触れている場合は、真剣に買おうか迷っていることが多いので、タイミングを見て積極的に接客に入るといいでしょう。
観察力の鍛え方【今日からできる】
接客で観察力を身につけるためには、日々意識することが重要かと。
最後に、観察力を身につけるための、方法を解説します。
接客している現場で鍛える
普段、接客している現場で観察力を鍛えましょう。
やはり、現場で数多くの実戦をこなすことが、最も鍛えられるかと。
ただし、単に観察するだけでは不十分なので、以下のように実戦しましょう。
です。
来店したお客様を全て観察するのはもちろんですが、お客様の特徴を予測し、実際に接客に活かしてトライしてみましょう。
そして、トライした結果をふまえ、反省点やよかったところを振り返ることで、どんどん観察力が鍛えられます。
普段の生活の中で鍛える
普段の生活の中で、お店に入った時にも、観察力を鍛えるチャンスです。
というのも、働いている時とは違った視点で、観察できるからです。
例えば、普段の生活の中であれば、自信もお客さんの立場なので、他のお客さんが接客されているところに近づき、観察することもできますね。
販売員の接客の内容やお客さんの反応をまじかで観察することで、働いている時には見えなかった点を発見できるかと。
普段から、観察する癖を身につけておけば、接客時にも自然と観察できるようになるかと。
以上で、接客はお客様への『観察力』で決まる の解説でした。
接客というと、話すことをイメージするかと思いますが、接客はお客様が来店した時に、『観察』することから始まります。
観察することで、お客様を知ることでき、ひとりひとりのお客様に合わせた良い接客につながりますね。
もちろん、売り上げを伸ばすことができます。
ぜひ、お客様をしっかりと観察し、いい接客につなげてみてください。
接客業の全知識をまとめて知りたい方はこちらの記事を参考にどうぞ。
いい接客ライフを!
おわり。