デスクと椅子の適切な高さについて知りたい方へ。
デスク・椅子の購入を考えているけど、適切な高さとか、ちゃんとわかっていない。
あと、他にも選ぶ際の注意点があれば、ついでに知りたい。
と考えていませんか?
本記事では、下記の内容を解説します。
2.デスク・椅子選びの注意点
この記事を書いている私は、大手家具屋で5年以上勤務してきました。その経験をもとに解説するので、信頼性の担保につながると思います。
1.デスクと椅子の適切な高さ
デスクや椅子の高さは、快適に使用するためにはとても重要です。数センチの違いで、使い心地が変わり、疲れや腰痛、肩こりの原因になる場合もあるからです。
デスクと椅子の高さの組み合わせ、身長に合った高さの物を選んで、快適なデスクワークをしよう。
1-1.デスクと椅子の適切な高さの関係
デスクと椅子の適切な高さは、『差尺の高さが27~30cm』が一般的な心地よい高さの関係になります。
差尺とは、テーブルの天板高さと椅子の座面の高さの垂直距離のことを言います。
例えば、テーブルの高さが75cm、椅子の高さが38cmだとすると、差尺は38cmと距離が離れていて、肘を高く上げた状態で使用することになるので疲れや肩こりなどの原因になります。
また、反対に差尺が短すぎると、テーブルが低く感じるので、体が前のめりになり、姿勢が悪い状態になるので疲れや腰痛などの原因になります。
デスクと椅子の高さの関係は、差尺が27~30cmを目安に組み合わせを選ぶと、快適なデスクワークができる。
1-2.身長に合わせた高さ
身長に合わせた、椅子の座面の高さやデスクの高さを簡単に計算することができる。
人間工学に基づいた計算式
・デスクの高さ=(身長×0.25-1)+(身長×0.183-1)
身長ごとに人間工学の計算式に当てはめてみると、
身長 | 座面高 | デスク | 差尺 |
145 | 35.25 | 61.785 | 26.535 |
150 | 36.5 | 63.95 | 27.45 |
155 | 37.75 | 66.115 | 28.365 |
160 | 39 | 68.28 | 29.28 |
165 | 40.25 | 70.445 | 30.195 |
170 | 41.5 | 72.61 | 31.11 |
175 | 42.75 | 74.775 | 32.025 |
180 | 44 | 76.94 | 32.94 |
185 | 45.25 | 79.105 | 33.855 |
単位:cm
上記の表は、身長に合わせた理想のサイズの目安ですが、既製の商品の高さはある程度決まっています。
平均身長の男性:171cm、女性:158cmに合わせて、誰でも比較的使いやすいように、デスクの高さは68~72cm、椅子の座面高は40~42cmの規格で作られている商品が一般的です。
商品を探すときは、デザインだけではなくて、高さにも注目し、既製品の中でも身長に合わせて、少し高めを選んだり、低めを選んだりするのも大事です。
既製品の高さがある程度決まっているので、身長に対して合わないこともあります。そこで、工夫次第で高さを調整できる方法があるので、次に紹介していきます。
1-3.快適に使うための高さを調整する方法
座面の高さは、椅子に座ったときに足の裏がピタッと地面についているのが目安、
テーブルの高さは、肘が直角に曲がるくらいを目安に高さを決めると、快適な疲れにくいデスクワークができます。
ただ、既製品の中から完璧に理想な高さである商品を選ぶのは厳しいので、工夫次第で高さを調整できる方法を紹介していきます。
昇降機能付きの商品
椅子もデスクも昇降式のタイプがあり、高さ調整が簡単にできる。
油圧式がおおく高さ調整は無段階で、好きな位置に止められるので、身長に合わせて快適な高さに設定できる。
昇降の幅は商品によって異なるので、購入前に確認しておこう。
足の裏にフェルトを貼る
高さを少し上げたい場合に、足の裏にフェルトを貼って調整できる。3~10mmくらいの高さまでなら高くできる。
フェルトは傷防止にもなるので一石二鳥で、貼るタイプのフェルトであれば簡単に貼り直しもできるし、重ねて貼ることで高さも出すこともできる。
また、フェルトの中でも厚さが異なるので、高さを出したいのであれば厚めのフェルトがおすすめ。
木製の商品の足カット
低くしたい場合には、木製の商品であればカットして、低くできるものもある。
自分ではうまくできないので、家具屋さんや修理屋さんにお願いすることにはなります。
なかなかできるタイミングはないですが、家具屋さんで購入した場合、低くしたいのであれば聞いてみるのもいいかもしれません。
ちなみに、私が勤めていた家具屋では、1脚500円くらいでカットを受け付けていました。
クッションで高さ調整
テーブルの高さが高いと感じたら、椅子の座面にクッションを敷いて調整できる。
クッションの分高さが高くなるので、テーブルの高さに合わせた厚みを選ぶ。そのときに、沈み込む分も考えて選ぶ。
足おきを活用
椅子の座面が高すぎて、足の裏が地面につかない場合は、足置きで調節できる。
足が浮いた状態では、ひざ裏の血行が悪くなり疲れやすくなったり、足がむくんだりする。
足おきを置くだけで、疲れにくく作業に集中できるのでおすすめ。
2.デスク・椅子選びの注意点
デスクや椅子を選ぶ際に、失敗しないために注意点を紹介していきます。
輸入商品の高さに注意
輸入されたデスクや椅子を購入する際は、高さに注意が必要です。
海外の方は、日本人より体格も大きく、靴を履いたまま使用する文化もあるので、サイズの規格自体が高い場合があります。
輸入商品でも、日本の規格に合わせて作ってもらっているメーカーもあるので、全てではありませんが、輸入商品に関してはサイズのチェックは必ずしましょう。
キャスターチェア使用時の床の保護
フローリングでキャスターチェアを使用すると、傷や凹みの原因になることがあるので、注意する。
キャスターは、一点に荷重がかかりながら移動するので、凹みやすかったり、キャスター自体にゴミがついたまま転がすと傷になったりします。
フローリングを保護するために、チェアマットやカーペットなどの敷物を敷いたり、傷がつきにくい素材でできたキャスターを選ぶことをおすすめします。
椅子のアームの高さに注意
アーム付きの椅子を使用するときは注意です。
アームの高さとデスクの高さが一緒になると、アームがデスクにあたって、テーブルに寄れない場合があり、邪魔になるからです。
アーム付きの椅子を選ぶ際は、デスクの高さ、アームの高さも確認しよう。
デスクの配線穴
デスクの天板に配線を通すための穴があるか確認する。
デスクを壁にピタッとつけてしまいたい場合は、配線穴が必要だからです。
パソコンを使用する時など、配線がある場合に壁にピタッとつけたい場合には確認しておこう。
デスクの天板下の高さ
デスクの天板したの高さが低い場合は注意。
低いと足がぶつかったり、足を組むことができないからです。
低くなる原因として、天板下に引き出しがあるタイプや、幕板(補強材)があったり、天板の厚みが分厚かったりすると、狭くなる可能性があります。
天板までの高さも、天板下の高さも確認しよう。